……。知らなかった。だって私の絵はへたくそだったから…、じゃなくて。いや、違うな。ええと……、[意表を突かれた様子で口篭り、少し言葉を探して手で口を押えた。そうしてちらりと向けた視線は少し照れたようなバツの悪いような、小さな頃にも良く見せた表情にも似て。] … 私も、持ってるんだ。[ぽつ。と、秘密を教えるように告げて。そのまま少しぼそぼそと、言葉を続けた。]