― 出立前/センテナリオ ―
フレデリカ、君も無事で何よりだ。
[ リヒャルトに見つかった時点で、こうなるような気はしていたが、続いて声をかけてきた少女には>>192安心させるよう微笑んでみせる。 ]
こういう場合には斥候は必ず必要だからな。斥候というのは大人数で動くものじゃないし、俺以上の適任もいない。
[ 教師になる前は、魔導師団に入団すべく、軍事行動の訓練もしていた。そんな経歴を持つ魔導師は、今生き残った中には男だけだ。 ]
心配するな、俺はリヒャルトと違って、滅多な事で無茶はしない。
[ 理屈だけでは不安は収まるまいと、笑みのまま、目の前の教え子を引き合いに出して請け負ってみせるのは、フレデリカだけではなく、リヒャルト自身への>>198答えでもあった。 *]