[「それは、」と言って止めるリゼット>>195に対して、柔らかい視線を向けたままで。
黙してその続きを待ってはみたが、返ってきた言葉は、黙秘権の行使>>196だった。
軽く目を閉じて、その行為を許すように二度頷く。]
リゼットさん。大丈夫ですよ、リゼットさん。
……人は誰にだって秘密がある。それでいいのです。
ですけれどね、リゼットさん。どうか、2つほど覚えておいて下さい。
1つ目。
あなたが何を怖がろうと、決して恥じる必要はありません。
怖いと思う気持ちは、誰にでも等しく宿っているのですから。
……そしてもう1つ。
[そう言って、右手で自分を指して]
必要でしたら、私ならばいつでも、相談に乗ります。
シスターとして、年上の女として。いつでもです。なんでも、話してくれて、いいんですよ。
……いいですね?
[やんわりと諭す口調で、答えを待つ]