人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


魔王 テオドール

[ 本来は居ないはずの者……>>90
 ということから、ふと、三年前の"門"での事を思い出した。
 シェットランドやローズマリーの後ろに隠れて震えていた、一回り小さな少年>>171
 ……見たことのない顔だった。
 テオドールが知らないということは、あの少年も、「誰か」が消えた代わりに居ることになった者なのだろう。

 あの「遠足」は、ソマリアラン推薦の新人騎士達を連れた物だった。
 ということは、ヤコブ並みに期待されている者なのかもしれない。
 イングリットを呼んで調べさせようか、と思ったが。
 ……いや、と打ち消した。

 襲撃の前に立ちつくすだけの者など、どうせこの三年の間に、
 どこかで野たれ死んで居るだろう。
 そうでなくとも、これからの戦いのどこかで消えるはずだ。万に一つも"門"にたどり付くことなどあり得ない。
 優秀な情報収集者を充てるなど、人材の無駄遣いだ。それでなくとも、魔軍には信頼のおける士官が不足しているというのに。 ]

(200) 2014/03/29(Sat) 19:32:02

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