そんな、何も気にせずにお休みになられていいんですよ。 今はこの村でお身体を治すことに専念して下されば……[家には父も母もいて、兄だって何も出来ないわけじゃない。その申し出は>>171とても嬉しくありがたいけれど、うちの家の仕事は怪我より優先されるべきことでは無いから。実はディーターに新しく村に来た人のこと、怪我の事情を聞いていたぼくは一度は首を横に振った。とはいえ、一人何もせずにいることはもどかしいのだろうその感覚を──わたしは痛いくらいに知っていて。]