― オプティモ・クレメンス邸 ―
[わずかな私兵を伴いクレメンス邸に現われたソマリは、見るからに多忙に戦後処理をこなしていた。
その頭も舌も休むことを知らぬよう。
だが、そこには一本の筋が通っており、支離滅裂な騒々しさは感じなかった。
そんなソマリの視線がようやくカナンへ──その手にある仮面へと向けられる。>>184]
さて、どっちの質問を優先すべきかな。
迷った時は、甘いものを食べるとしようか。
茶室に飾る花を探している暇がなかったので、ここで失礼させてもらうよ。
[合図をすれば、使用人がリンゴのコンポートを運んでくる。]