がふっ
[左胸部に通された手。小さな口からはどろりと朱が散る。
しかし薄い胸板の先には、肉と骨と血管しか存在しない。
首を傾けながら薄らと微笑み、その手首をつかみあげる]
んもぉ、そっちじゃないよォォ、 こ、っ、ち
[げらげらと嗤いながら有ろう事か右胸部へその手を沈ませ。
そのまま心臓をずるりと引き抜かれれば、一瞬目の光も失せるが
肉の再生と共にアイスブルーが双眸に灯る]
ねぇジェフロイおじさま?
……クレステッドだけは絶対に鑑定しないこと。
とぉっても無駄だから ……… ―――いいね?
[その日の日中、「ソマリ」は感づいていた。
彼が