― 黄砂の村 ―[そっけない友人の言葉に、いささか眉を下げる。]その体で戦うってんなら、死にに行くもいいとこだろう。まあ待て。いいからおれの話を聞け。[押しとどめる手は緩めない。無理にどかそうものなら、掴んで引き倒すだろうという勢い。]そもそもなんでおまえはそいつを倒したいんだ?おまえの大事なやつなんだろ?[一言ずつ、噛んで含めるように言葉を置く。]考えてみろ。大事な奴を、なぜ、倒したいと思った。