[もともと…チカラで勝てないのは分かっている。
押し倒しても、顔を赤らめて困っている様子の彼女。
こんな体勢でも彼女がじきに治まれば…と笑顔を崩さずにいたが―――。]
んっ…ふわふっ……?
[突如奪われた唇。驚きで大きく見開いた目には、彼女の顔しか映し出されず。柔らかい感触が唇から離れていけば、何度も謝罪する姿。
開放され、ゆっくり立ちあがると。
グレートヒェンの顎をくいっと摘み、今度は此方から唇を重ねた。
これで、もう彼女を家族の様には見れないかもしれない。このキスも愛があるかなんて分からない。
それでも、女性からキスをさせたままで終わらせるのは失礼というものだろう。ならば、こちらから奪ったという事実で塗り替えるべきだ、と。
…なんて事を思った末の行動だったけど。
果てしなく恥ずかしいですね、コレ。*]