[不機嫌そうに歪む顔。怒られる、と思った。嫌われる、とも。案の定「触るな」などと言われて、泣きそうな顔をキュッと引き結んだけれど。それでも抱きしめたくなる衝動のままに、暫く肩を掻き抱いていただろう。息も途切れ途切れの相手に気づけばそっと身体を話して、不甲斐なさそうに首を垂れる相手の頬に片手を添えた。] いいよ。[ここ最近、無愛想であった顔がようやく笑う。少し躊躇いがちな笑みではあるけれど。昔に見た子供に向けていたものと、同じ顔。]