[数日前に訪れた第二エリアのレストラン。
創作料理に興味を惹かれ、注文しようとしたそのとき、『…をお持ちしました』と横合いから聞こえてきたのは、まさにそのメニューの名。
運ばれてきた皿を見れば。]
…腹でも壊して医務室送りだったのか?
あのときは助かった。おかげで普通のメニューを頼めた。
[数日前のことだったというのに、そんな言葉がつい口からでたのは、あの一皿の見た目とか色合いとか、名状しがたい気配とか、そういったものがあまりに、こう。
近くの席だったから、その味どうだ? などと話かけた記憶がある。
そういえば、一緒にいるベルティルデとは乗員同士知り合いだろうか? もし話すことがあるなら、会話を聞いていただろう。]*