[追いつきたかった。…追い越したかった。 自分を律し、強くしなやかで逞しく。 周りに気配りの目を向ける器量があり。 なによりも――…生き輝いていた、彼を。 掴めるものなら、掴みたいと。――、…不意に。ダーフィトの箱の話を思い出す。嗚呼。そうだ。箱の窓から見た景色には、この琥珀の瞳も力強く在ったのだ…と]