人狼物語−薔薇の下国

469 グラムワーグ・サーガ3 〜反撃の嚆矢〜


魔王 カナン


 なにをしているのだ。


[玉座から腰を浮かせて、魔王は苛立ちの声を上げた。
たかが炎。たかが人間の作った罠である。
この程度、なぜ踏み潰せぬのかと。]


 やはり雑兵どもなど当てにならないな。


[忌々しく呟く視線の先には、先行のゴブリンどもの姿がある。
柱と蔦でできた紛い物の城門に突撃しては消えていく無能ども。
魔王の目に、凡百の術士が掛けた幻術など映らない。
仕掛けられた時空の穴に飛び込んでいく愚物が見えるのみだ。]

(198) 2017/02/04(Sat) 21:40:53

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