[『彼』というのは誰の事かと不思議に思いつつ 欠けた言葉の続きを気長に待った。>>194] ――――……、[真っ直ぐに見上げる榛に覚える感情は、] うん。 僕達二人とも、ここに居るよ。[喪って幾久しく記憶の底におぼろげにある温度]