[ケースから出して貰い、軸に光る石の輝きを見つめる。
輝石を嵌め込んだものはよく見かけるが、魔法石を使ったものがあるというのは初めて知った。魔法石を希少石とする感覚は、公国に身をおくゆえのものかも知れないが。
ただ、石の種類よりも、目を引かれた理由は色だ。
太陽光の元でも見慣れた相手の瞳の色と同じ色に見えるのを確認するや否や、即決で購入した。]
包装は普通でいい。
…いや、そんなリボンとか要らないから。相手男だし。
止め具の花とかも別に―――特別感とか演出しなくていいって、いいって!
そういうのは今度頼むから!
[男同士の贈り物であまり気合を入れるのも…と、出来る限り包装は簡素にと要望し、緩衝材できちんと包むだけで、それは普通の紙袋に入れられた。
そうしてジェフロイの手に渡ったペンは、どうやら彼のお気に召したようだった。>>0:195]