― 宿屋 ―[やっとこさ、たどり着き、玄関開ければなにやら妙な空気。 そこに交じる微かな血の臭い。 そして祈りの声>>191。 眉を顰めつ、その声の方へと向かった。][玄関からすぐ近い101号室、そこがパメラの定位置とまでは、去年この村に帰ってきた男は知らないけども、その部屋にいた誰かが死んだのだろうとすぐに予想はつく。 男自身は神など信じてはいないけども、祈りによる心理効果は認めてはいるから、邪魔をすることなどせず、祈りが終わるのをじっと待つ。]