……ど、しよ、かな。外に出る事ばっかり考えてて、その先の事って、何にも決まってなかったんだ。[5歳の時に連れて来られ、12年間、籠の中。外の事は知らぬも同然の少女には、そこでどう生きて行くかの標はなく]……帰りたい場所が、ないわけじゃないけど。それが、どこかもわかんないし。おとーさんもおかーさんも……もう、いないし。[ぽつぽつと語る内に眉が段々と下がり。あわせるように、翼もへにゃり、と力を失くしてゆく。**]