力《マナ》よ、我が刃に炎を宿らせよ。[短い詠唱で、刃に一時的に炎を付与する。炎の剣に斬られた屍鬼は痙攣し、再び起きあがることはなかった。最小限、行く手を阻む屍鬼を斬りながら炎の人影を追った。追うシェットラントの姿も既に血と泥に塗れ、服もボロボロだ。幽鬼の如きその姿で魔炎纏わせた剣を振るい、屍鬼を斬り伏せる。目ばかりが光るその様は、それ自体が見ようによっては鬼だったろう](────術者を)[斃さなければならない。このままではポータルは開けない。彼らを、この地に呼ぶことは出来ない]