ー酒場前ー
[少しの間、水鉄砲の餌食を待っていましたが人が通る気配がありません。
残念そうにその矛を収めたところ、どこからか可愛らしい鳴き声が聞こえてきました。
店の裏側を覗いて見ると、何ということでしょう!
木箱の中に、可愛らしい仔犬たちがいるではありませんか!!
最近まで誰かに可愛がられていたのか、首に赤いリボンが巻かれた仔犬たち、三匹。
犬種は、タレ耳で鼻面が長め、けれど胴体が長いわけでは無い……ビーグル辺りなのでしょうか。
細い尻尾を千切れんばかりに振りながら、キュンキュンクーンクーンと此方にアピールしてきます]
わあ!
もんげー可愛いずらあ!
お腹すいてるずら?
[よいしょ、と木箱を抱えると店の中へ。
ころころの仔犬たちと共に厨房に向かうのでした]
ミルクで良いずら〜?
[その時、厨房に至るまでに誰かいたかもしれませんが、声をかけられなければそのまま素通りでしょう]