[ 全てを、アランが知ったらどうなるか?
……テオドールはすでにその答えを知っている。
きらきら輝く騎士団が、白い大河となって南下し、
首魁を打倒し、世界を救わんとしたことを知っている。
その軍事手腕を見て、こいつだけは敵にしたくないものだとため息をしたことを覚えている。 ]
[ 全てを、ヤコブが知ったらどうなるか?
その答えもまた、テオドールはすでに持っている。
首魁を倒し、落ちた者は救出して、
世界に平和と笑顔を。
希望と力に満ちたその言葉が、どんなに輝いていたかも知っている。 ]
[ そして、その全てが失敗したことも。 ]