[喉元に突きつけられた槍の石突。謝って怪我をしないようにと配慮しているのだろうか。優しい子だ。]――…。降参は、致しません。[きっぱりとそう言いながら、少女は黒い籠手の先から出る指先を動かす。幾何かの時間が経ったからか、無茶をすれば一度だけ魔法が使えそうだ。]