そうだね、僕も停戦は賛成です。
……早く戦争が終われば良いなって思っているよ。
[やがて静かに領主は口を開く。
口調はいつものように穏やかなままで。
平和を願うという女領主の意見には賛同しつつも。
しかし、と言葉を区切る。]
しかし、……例え僕が説得するとしても。
カルボナード側に、なにかメリットはあるのでしょうか。
……カルボナードは、シコンの背信を許していません。
戦争という形ではなかったにせよ、そう少なくない命が失われたと聞いています。
それなのにただ、無償で海峡を開くという訳にはいかないと思いますよ。