…いってらっしゃい。[氷の糸が綾なす小鳥は、透かし模様の羽で天井の程近くを舞う。シャンデリアの腕木に留まり、時折宿り木を移しては、またじっと動かなくなる。目にする者があっても、害意や警戒さえ向ける事はなく、ただ木々の間に憩う淡い佇まいで。やがて、日課に近い目的を遂げれば、ふっと掻き消えた*]