[ 母親の胎内に居る状態から一定間隔を開けて
規定の年齢になるまで投与され続けた、
原初のガルーの宿主の体細胞は
“人狼”だった父親から受け継いだ、
突然変異した“ガルー”亜種の、脳内での活動を抑制していた。
投与の継続によって齎された治癒と強健で
ゆっくりと心臓疾患も改善した。
一つの身体に、2種類の異なる”ガルー“の影響。
どちらに転ぶか分からない、危険な競合だ。
おそらくは、偶々のタイプの適合であり
変異した全てのガルー亜種に当てはまるわけではないだろうが。 ]