[でも、それでは駄目なのだ。決して変わらないと、姉の墓前で口にしたではないか。もし癒されて変わってしまったら、幸せになってしまうかも知れない。そもそもリゼットの中にも、人の持つ悪意は宿っているのだから] ごめん、なさい。……言えないです。[頑なな唇が、僅かに震えた]