シヴ。お迎えご苦労な。[足元に纏わり付いたハイイロオオカミが、頭をもたげて咥えた軍帽を差し出してくる。>>147労うように頭を撫でた。そうして、少し遅れて木々の合間から現れたもう一匹と──もう一人に、視線を向けた。]『 …私を“呼び出した”のは、貴方でしょうか。』[こちらを確かに捉えた、銀色に輝く蒼に。向かい合う琥珀が、ゆっくりと細められる。また、後にな。傍の魔神が寄越す挨拶>>160への返事もそぞろに、緋色の獣はゆるりと一歩、足を踏み出した。]