― 450年前:大森林 ―
[>>183>>184>>185 一瞬だけ顔を出した亡霊は、嘲笑の後に消え。
親が喜んだか、という言葉に心底不思議そうに首を傾げる子供がいた。]
かーさんはダークエルフの癖にとーさんと逃げたんだよ?
おれらを裏切ったんだからだから殺されてとうぜんなんだよ。
愛ってすごくみがってでおぞましいものだって長老たちいってたけど、ホントだね。
[にこにこと語る子供に、後悔も悲しみも欠片もなかった。]
えー。
だって。
殺せって言うんだ。おれの中のあの人が。
うろこちょうだいよ、無いと困るんだ。
[胸に手を当てて、内なる声に耳を済ませた後、子供は駄々をこねた。
両手を広げて、頂戴、と。]