[深紫の影の咆哮が響く。>>187こちらを飲み込もうとするかの如く、澱んだ気配が強くなる。けれど]その程度で、怯むわけにはいかないんだよ、ねっ![そう、思わせるのは畏れる様子など欠片も見えない皇龍の背。己が為すべきのために前へと進む姿は、負けていられない、という意志を強く呼び起こす]……見えた![雲の中に一瞬浮かんだ龍の影。空色はそれを的確に捕え、その喉元に銃口を向けて引き金を引く。両手で支えた単発射撃は大気を裂き、深紫の龍──『雲翳』を捉えた。*]