人狼物語−薔薇の下国

497 堕天の服従試験


蒼眼の天使 カレル


[ きんっ、と氷の音>>184が聞こえたような気がした。
 反射的に目を閉じながらも空間に捻じ込まれていく。
 視線で追ったのは唯一天から送られ、無事だった手袋。
 それは今や彼が誂えた椅子に置きっ放し。

 手を伸ばせば届いたのだろう。
 ほんの僅か悩む心は本物。
 しかし、結局それは置き去りにする事に決めた。

 代わりに探したのは彼の手。
 布地が与えてくれた暖を取り戻すよう
 両手を使い絡め取ってしまえば強く握り締める。

 偵察部隊や、他の天使は無事なのだろうか。
 祝福を与える力など、もうこの手にはなく。
 彼らにしてやれる事はなくとも、
 複雑な胸中を他の者に隔ててしまうのは
 きっと、性格≠ネのだ。 ]

(194) 2018/03/30(Fri) 23:54:53 (24kisouth)

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