オズワルド……お前が俺の物になった印を刻もう。
[耳元に囁いて、そのまま紅色の宝玉がついた左の耳飾りを、
食み引っ張れば、あっけなく飾りは外れ。
無防備な耳朶に口づければ、やがて蠍の所有を示す小さな象形
文字が印として浮かび上がる。]
な…、に?
[堕ちた愛おしい天使の髪を手で梳いていれば、そこでやっと、
魔王からの声が届き。
瘴気病みと言う言葉に、オズワルドを窺う。]
オズワルド、お前……なにか
[異常はないかと尋ね、改めて身体を見回せば
結晶化した足先からの変化が視界にとまり、言葉を失った。**]