ああ、……ヤコブ。 いや、二人が殆どを売りに持って行ったから これしか無くて申し訳ないくらいだ。[やがて、厨房に現れたのはよく見知った男性>>186姿を捉え、名前を口にした。年の離れたヤコブにも態度が変わらないのは、家同士のこともあってのもの。滲んだ苦笑に重なる謝罪>>187には静かに首を横に振った。心の内の全てを知ることは、彼の家族にだって難しい。けれど互いに、そして皆レジーナを想い心を痛めているのは分かるから。]