― 広間 ―[祈り捧げ気を鎮めた後、足を向けるのは広間。中にいる面々を見やった表情が僅かに引き攣った] (……う、わぁ)[声には出さなかったが、多分、そう言いたげな雰囲気は滲んでしまった事だろう。自分が村を飛び出すより幾らか前に、村にやって来るようになった人物。少年期に接した事は殆どなかったが、帰郷してからはなんというか……『合わない』タイプと認識している男の姿に亜麻色が少しだけ、険を帯びた]