[先月号の記事に目を通しているうちに、あそこはもっと掘り下げるべきだったとかここの写真は配置が悪いなどと考えているうちに完全に頭が仕事に持っていかれそうになる自分に気がついて雑誌を閉じる。
デッキを見渡せば暑さのせいか食事の時間か先ほどまでいた人々は幾人か船内に移動していたようだ。]
そう言えばあの軍人は見覚えがないな。
[オリエンテーション時の記憶が朧げではあったが、どう頭を捻ってもあの青い髪の軍人>>121は思い出せなかった。
何やら資料を読んでいるのを見れば、あれは乗客リストだろうか。
また職業のことで妙に警戒されては困るな、と思う。]
…挨拶だけでもしておかないとか。
[そんなことを考えて立ち上がると、ちょうど観光客らしき女性>>139が声をかけるのが目に留まった。
彼女も目的が謎の乗客の一人だ。
何を話しているのだろうかと数歩離れた位置で何の気なしにその様子を眺める。**]