……って、こら。[遠吠えの後、にじみ出るように姿を現したもの――漆黒の狼の群れに、低い声が漏れた]中てられて暴走した挙句、分裂してる、ってのはどういうこった。[ここを護っていたのは魔精霊の眷属である黒狼が一体。だったはずなのに、数が増えている。しかも、周囲を囲む個体一つ一つから、門の鍵の気配がする]まぁた……面倒な事を。[ち、と舌打ち一つ。それから、守護者は調査隊の面々を見回して]