人狼物語−薔薇の下国

312 ルー・ガルー戦記 7 〜攘夷/開国篇


影の軍師 アレクシス

 『一度、ブラバンドに遊びにいらして下さいませ。
 久しぶりにお酒でも飲みましょうか。
 良い酒になる事を祈りますよ。
              -Alexis Huré-』

[長くなりすぎた手紙を封筒に仕舞い。
最後に蝋燭を火で炙り、封筒の上に垂らす。
その上からユレ家の印を刻印すると、遣いの兵士に届けるように伝えた。敢えて王府の刻印は使わない。
一見すれば、しがないただの手紙にしか見えないそれ。果たして、かつての同僚は、手紙を開いてくれるだろうか。

文章はあの時のままの、砕けた同僚の口調で。
然し、その内心は影として、人を天秤に掛けている。
かつて教壇に立っていた時のような、爽やかなシュビドの空の煌めきを。

今もアレクシスの双眸に携えているかどうかは、
分からない。*]

(193) 2015/03/07(Sat) 20:27:03

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