[ヨアヒムの謝罪には首を軽く振った。>>180本を何冊か見繕ってくれる様に頼まれれば、]そう、ペーターは貴方のところに居るの。わたしより貴方の方がペーターの事を知っているのに、その必要はあるのかしら。あの子を喜ばせたいなら貴方が選ぶべきよ。[そう、愛想のない返事。もしも、ヨアヒムが本を借りて行くのなら事務的に仕事をこなしただろう。ただ、そう言ったクララの声は、どこか淋しさが滲んでいたように聴こえたかもしれない。]