[ 敵軍に捉えられた女性兵士が、どのような扱いを受けるか知らないわけではない。想像しただけで身の毛がよだつ――。最早カサンドラを疑っていないノトカーにとって、それだけは避けなければならない事態だった。『猫《カッツェ》』という呼び名は聞こえておらず。二人を乗せた馬を逃がさぬよう全力で回り込み、殺気の篭った剣で威嚇した。* ]