閣下! …その、 ───お気をつけて。[止めるべきだったろう。或いは供をするべきと。 だが、心に刺さる棘が見送ることを選択させた。 リエヴル個人に恨みはない。 むしろ、会えば未だに敬愛すべき先輩だと思い知ったばかり。 心を縛るのは、"家"の重さだった。 駆け去るリエヴルを敬礼で見送ったあと、 部下に指示し、リエヴルの隊との軽い打ち合わせに入る**]