……、……。
まーてぃん……。
[そしてマーティンの花をつくるときは……わずかに手が止まる。
そして、青いヒヤシンスと、白いヒヤシンスを手に取って、暫くじっと眺めておく。
小さな花が無数についたようなその形をみながら、小さな声でつぶやいた。
「悲しみを超えた愛」と。
涙こそ出なかったけれど、泣き笑いのような顔を浮かべて。
そっと近くにシレネの花を散らせた。
込められた意味を知っているので迷ったのも事実。
でも、シレネと一緒にいてほしかったし……偽りの愛だったかもしれないけれど、私はマーティンと過ごせて、うれしかったと表すために。
そんな思いを込めながら、まとめるように、根元を縛る。]