『あ、そうそう。
あたしからもひとつ……あなた、ちょっと来て』
[鱗が手渡される傍ら、ティアナがぽん、と手を打ち鳴らしつつハンスを手招く]
『『虚無』の核を砕く大任を果たしてくれたあなたに。
あたしからのちょっとしたお礼』
[言いつつ、差し出した手の上にふわり、と鋼色の光が集い、小さな宝珠を作り出す]
『精霊の力を込めたお守りよ。
……あなたとその子の絆のおかげで、『虚無』の凝り固まった想いを砕いて鎮める事ができたから……ありがとうね』
[穏やかな笑みと共にこう告げて、ティアナはふわり、と一礼する。
薔薇色の光が周囲で微かに煌いた]