ユーリ…エ…?
[応接室で苦しそうにしているユーリエの姿が目に入れば目を見開いて立ち尽くす。
何故?まさか、感染?いや、違う。怪我をしているようだった。
今朝食堂で会った様子から外には出たくなさそうだと、傍にいるのは自分の役目ではないと考えて>>60出て行ったことにどうしても責任を感じてしまう。
そんな思いがグルグル頭の中を巡っていた時に、ローズマリーが背中を叩く合図>>184で漸く足を動かすことを思い出せばユーリエの近くに寄る。]
ユーリエ、大丈夫…なのか?
どう、して…そんな。
[どう見ても大丈夫に見えないのに、素の口調で出てきた言葉はそんな間抜けな台詞で。
緑髪の女性を見れば彼女も怪我をしている。
彼女が中尉に話している事情は耳をすり抜けるばかりだが、自分が出た後二人で出かけたのだろうかとまた後悔の念が強くなる。
まるで水の中にいるかのようにおぼろげに聞こえる説明の中から旧炭鉱の単語が耳に入ったならば、その思いは一層強く男を苛んだ。
ギリ、と血がでるんじゃないかというくらいに強く握り締めた拳は自身への怒りで微かに震えていたかもしれない。]