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そういえば、ノトカーの笑顔を近くで見るのは初めてのような気がする。
そもそも、これだけ言葉を交わすことも。
今まで果たしてあっただろうか]
うん、楽しみにしている。
おばさんのシチューは美味しいからなあ。
[この言葉には嘘はない。
実際、前に訪問した時に――ラムスドルフ家では、自らの去就を告げれば、同じことを奥さんに言われた]
ごめんね、……ありがとう。
[そして同じことをやはり、ラムスドルフ氏にも言われた。
子は黙ってても親に似る。その通りだった。
でも知っている。ノトカーはまだ子供で、勉強も青春もまだまだこれからだって。自分の存在が足を引っ張ってはいけないのだ。彼は彼の幸せが――あのうちにはあるのだから]