[呼ばれ>>132、顔を向ける。無言で立ち上がり、暖炉に一本薪を放り投げた。杖を手に、ゆっくりと談話室を出る。カツ、と鳴る杖の音は、常と僅か違う音。それはどんな意味を持つのか、自分自身も気付かない。耳の良いあの娘ならば。その音を聞き分けたかもしれないが。階段を上がって直ぐの部屋。神父が宿泊していた部屋に、何人かが集まっていた。果たして自分が来た意味はあったのかと思ったが。口には出さず。黙って、皆の様子を眺める。]