人狼物語−薔薇の下国

332 【絶望村】貴方と私が乗れない方舟


雑貨店店主 フランツ

―誰そ彼時―

…エレン。

[壁に身体を預けていた男は幼馴染の姿を見とめ、男は小さく笑う。
上着を羽織っていない身体は冷気で弱っていた。
紫色になった口からは白い息が零れたか。

別室の騒動はどうなったのだろう。
侵入しようとする人はあっただろうか。
拒む事は――出来たろうか。

この一時は男の願望の生み出した幻か、それとも現かは分からない。

目の前に彼女がいる、と。
男はそう認識する。]

(191) 2015/05/08(Fri) 19:55:52

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