[ウルケル艦隊には戦艦といった大型の艦が少ない。
その為、ウルケルの陣営はモルトガット帝国艦隊に比して随分と変わった風を見せた。
まず、最初に帝国に対するウルケル艦隊は一艦隊である。
これには単に分けるほどの数がないのだ。他にも理由のないではなかったが、最大の理由は台所事情に違いなかった。
その一艦隊は、正面にまず巡洋艦を配する構えだ。
通常よりやや広く間を取った形に五隻の巡洋艦を配し、その少し後方に二隻の戦艦が、ちょうどその間から覗くようにして配されている。]
……力比べをしても勝てんからなあ。
[とは、やはり以前タクマ相手に語ったことだ。]