こんなときに食事なんて……か。
[ヤコブの言い捨てた言葉>>185を反復する。違う。こんなときだからこそ大切なのが食事だ。或いは、食べられなくても、そこにあるだけで大きく環境は異なってくる。慣れ親しんだリズムを保つことというのは、人が思う以上に大切なこと。自分で言うのも何だが、このような状況で率先して食事を作ろうとする存在は稀有なものだ。]
──冷静さを失えば、冬に呑まれるよ。
[生き残るためには状況に流されずに、状況を捕らえ、適応しろと教わった。呟いた言葉は誰に届くこともなく、空虚にさ迷っただろうか。
出した食事に対する反応で、その相手がどれだけ“闘えるのか”も見られる。別段、望まれてもいないため、そのような算段はなかったが、漠然と考えた。
その後、誰かに手伝われればその人と。誰もいなければ一人で昼食を用意して、昼食を済ませただろう。用意を手伝わなかった相手でも求められれば昼食を出すこともあるだろうか。**]