― 封じの森・外周 ―
[薔薇色が消え失せた後、視界に入るのは白に霞む深緑。
それが、霧の漂う森の緑、と気づいた直後にほんの少し、霧が薄れる]
……さすがに、元に場所に俺たちが出る事はできないから、近場でごめんね。
ここから真っ直ぐに上に飛び立てば、『封じの森』の上に出る。
[言いつつ、見上げた先には僅かに茜を帯びつつある空]
それで、まあ。
非常に申し訳ないんだけど、今回の件については、公言しない方向でお願いしたいんだ。
……さすがに、神代の遺物が動いた、なんていうのは……ね。
片付いたとはいえ、不安を煽る要素にしかならないから。