[一瞥で刀身の十字架の意匠には気付いている。抜いた剣にそれがあったればこそ、戦うに足る戦士と遇したのだ。 ] 先手は譲るつもりだったが…… そちらが打ち込んでこぬなら、こちらから行く。[未だ収めたままだった鞘を一瞬で抜き払い、地面を蹴って一気に距離を詰めた後は大剣を頭上から振り下ろす。 シンプルな、だが吸血鬼の身体能力を十分に使った神速の、そして極めて重い一撃。] まずは小手調べだ!