―第二エリア・通路―
[褒められるとデレデレと顔が溶ける癖を直したいものだ……と思いながら、些か顔を引き締める。
赤毛の女性から、ハダリーへと視線を移すと、一瞬何か言いかけたように思ったが、どうやら自分の勘違いだったらしい。
短く挨拶して、すぐにでもその場を去ろうとしたため>>163、慌てて声を賭けた。]
はい、お待ちしています!
譜面に起こすのは、そう手間なことではないので、いつ来て頂いても構いませんよ?
[部屋にはピアノもあるし、もしかしたら一曲披露してもらってもいいのかもしれない。
……なんて下心を抱きながら、ヒラヒラと手を振る。
だから、……赤毛の女性と自分に遠慮して、気を利かせてくれたことなど、気付く筈もなく……。
彼のピアノの音に思いを馳せていたのであった。]