[あの熱狂の中、もっともジェフロイに共感していたのは若い学生達の筈。多少熱が冷めたとて、尻尾を巻いて避難するだろうか。彼らが避難民に混じって出て行ったのなら、向かうのは何処だ。彼らの指揮官は王府と戦おうとせんとしている。その為に各地に仲間を集めに行ったのではないか――と。同士を募るならば、北よりは南な筈。それ故に女は南に留まる事を選ぶ。]